不具合の検証 その9
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そもそもどういう状況なのか整理しておきたいと思います。 |
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まず亀裂があったのは赤矢印部分です。言葉で説明すると4番の上側と6番の下側で、どちらも気筒間の中心から少しインマニ側にずれた位置です。 |
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まずはシリンダーの肉厚を確認したいと思います。 |
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私は赤線を引いた部分が各シリンダーの肉厚だろうと漠然と思っていました。 |
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元々はっきりしているのは青丸の部分がヘッドボルトの穴、赤丸がオイルの通路、無印の穴が冷却水の通路ということです。もちろん赤丸(オイル)と無印(冷却水)の間には壁があるはずです。 さてさっきから画像内に写っている黄色い棒ですが、これはビニール被覆の針金です。まずはこれを気筒間の壁部分に突き刺してみます。反対側の穴からこの黄色の針金が見えるようだったら気筒間には隙間があるということになります。それでは通してみましょう。 |
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写真では見えませんが肉眼でははっきりと黄色の針金が見えています。ということは・・・ |
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こういうことです。気筒間にはこんな感じで黄色の幅の空間というか冷却水の通路があるということ。そして4番も6番も写真中の赤線の部分に亀裂が入っていました。それではシリンダーの肉厚を計算してみることにします。 |
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まずは気筒間の幅が約7.7㎜。 ※写真は後日撮り直したのでブロックが錆びています。 |
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次に針金の太さ2.7㎜。この黄色の針金は気筒間の隙間を通るのに結構ギリギリの太さでした。よって単純にシリンダー壁の厚さを計算すると 7.7㎜-2.7mm=5.0mm/2=2.5mm シリンダー壁の厚さはザックリ2.5㎜と言って良いでしょう。ただ鋳物の表面は凸凹ですし厚さも一様ではないでしょうから最も薄いところで2㎜くらいでしょうか。 この数値が厚いのか薄いのか基準がないので何とも言えませんが厚さ2㎜の筒状の中で爆発が起きていると考えると何とも頼りがないのは確かです。その筒にさらにブースト掛けて爆発させるんですから・・・。 |
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ちなみに純正ブロックの気筒間は10.4㎜くらいです。これだとシリンダーの壁の厚さは3.8㎜くらいになります。 |
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2Gってそもそも強度的に成り立つのか?。
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